キツネ目の男
めがねのくそじじい
第2話
この温厚な(笑)私でさえキレかかるんだから・・・
いらいらするのはエアコンのせいばかりではないのだ。
理不尽なり
きれるか!夏子
前回の話から10日くらい立って、来ました。
めがねじじいが、はげじじい連れて。
(やはり一人じゃ来にくかったか)
しばらく飲んでいてはげの方が、水割りのグラスを手のひらで、ふたをする仕草をしたので、
あ、もう、飲みたくないから作らないで欲しい という意味だと思いました。
トイレに行こうとしているので、
「作って(水割りを)よろしいんですか?」って聞いたら、
(もう飲まないんですね?なんて言うと、「もう帰れって思っているんだろう」
なんて、言いかねないから。このじじいは特にそう。)
うん、うん、とうなずいてトイレに行ったので、
なんだ、言ってることと、やってることが違うじゃないの。と思いながら、
新しく、水割りを作ったんだ。
はげが帰ってきて、
「なーんだ。これ、つくっちゃったの?さっき、つくらないでって
手で、ふたしたでしょう。」
って、すごく怒るのよ。
「お客さんの言ったことは、ちゃんと聞いてもらわなくちゃ、困るよ。
そうでしょ?」
もう、くどくど・・ったく、たかが、水割り一杯で、そこまで怒らなくても・・。
私の言い訳など聞いてくれそうになかったし、
はげの言うことを聞かなかったという点では、確かに私は悪かったから、
あやまったわよ。
(このはげ!こんな事くらいでぶつぶつ怒らないでよね。
あぁ、悪かったよ。すみませんでしたー)って思いながら
「申し訳ありませんでした。」 そしたら、
「いや、別にボクは怒ってるわけじゃないんだよ。ただね、くどくど・・くどくど・・」
「いえ、私が悪かったんです。本当に申し訳ございませんでした。」
(なんで、こんなことで、ここまで謝らなくちゃいけないわけ?)
めがねじじいも、
「そうだよ、お客さんの言うことは、その通りにするのが、当たり前だろ。
なに考えてんだ、お前は。」
(あんたに、お前呼ばわりされる覚えはないね!)
このじじい、いつもこんな調子なので、気にしないようにしているつもりだった。
でも、はっきりいって、私は、キレそうだったのよー。
こんなの相手に怒ったって、ばからしいよって、気を取り直したんだけど、
二人が帰ったあと、ムカムカきて、あったまきて、腹が立って・・・・
しばらく、興奮していた。
もう来るな!って言いたいよ。ホント。