プラ耳
第1話
艶ありブラックっていう感じかな?
他に「黒いおじさん」とも呼ばれていました(笑)
スポック?
この人は、ちょっと昔のお客さん。
50歳代にも60歳代にも見える人なのですが、
何といっても特徴的なのが
耳。
まるで、取って付けたような耳の持ち主でした。
そう。耳のところだけプラスチックでできてるような。
しかも、黒いんです。
一度も結婚したことがないため、
「結婚」にものすごくあこがれを抱いている
純な(よく言えば)気持ちの人です。
「もし、みどりさんがボクの所に来てくれたら
ずっと床の間にかざっておいたりしてね。
いっひっひっひっひ」
当時一緒に仕事をしていたみどりさんは
この、「いっひっひっひ」が気持ち悪かったそうです。
「もし、夏子さんがボクと結婚してくれたらね、
一緒にお風呂に入っちゃったりしてね。
いっひっひっひ」
そうだ、私もこのいっひっひ攻撃をたくさん受けたっけ。
「みどりさんとHな本に書いてあるようなことをしちゃったりして。
いーっひっひっひ」
うわーっ!今思い出しても気持ち悪い。
仕事とはいえ、こんな奴とも一緒に飲まなくちゃいけなかったなんて。
まぁ、このおじさんは気前だけは良かったから
ばんばん飲みまくって気持ち悪い分だけお金使ってもらったけどね。
いっひっひ。 あれ?