ミセス・ナイスバデェイ
第1話

二つのムネーのーふ・く・ら・み・は
お金ーを持ってる証拠なの
おじさまなんてイチコロよ!


ミイラ女

どこにでもいる普通のおばさん。

でも、どこかが変なのだ。

黒のスパッツ、ニットのセーター。

・・・・・わかった。

年の割に胸の位置が高いんだ!

しかも全身にさらしをきつく巻いているように見える。

案の定、話をしてみると

「補正下着」のセールスの仕事をしているという。

「夏子さんはお胸が大きいから

 補正下着をつけるときれいになるわよー。きっと。」

「はぁ〜。」(今はきれいじゃないってか?大きなお世話だ)

「それにね、案外知られてないんだけど、

 こういう下着ってダイエットにもなるのよ。」

「毎日つけてるとだんだん体型も変わってくるしね。」

(体型がくずれてるって言いたいわけ?

 当たってるだけに他人に言われるとむかつく)

「はぁ、そうなんですか」

「今度、本社の人連れてくるから話だけでも聞いてみない?」

「いえ、結構です。ここ遠いし、

 わざわざ夜来ていただくのも大変でしょう」

じょーだんじゃない。来るなっつーの。

補正下着なんてブラとガードルセットや、その他もろもろで30万とか40万もするんだから。

しかも、こういうセールスのおばさんはしつこいんだよね〜。

このおばさんも補正下着をつけていたらしいが、

もともとが太目なのに、むりやりしめつけてすごく不自然。

苦しそうだしね。

だれか買ってくれるなら着てもいいかな。