健太郎

第３話

どうにもずうずうしいわね。
ほとんど童貞なのに。（笑）

したがり健太郎

「なっちゃん、俺とつきあってみねーか？」

「そんなこと言っていいの？さっき、恵子ちゃんにも同じこと言ってたじゃん」

「そうだけど？」

「私を誘ってくれるなら、私一人にだけ声をかけてくれるのでなきゃ　やだ。」

（ふっ・・私って罪な女ね。言ってることは、うそばっかり。）

「だってさ、もし、断られたら、次の人を誘うのに、最初から同じこと言わなくちゃいけないべ？時間の無駄だよ。」

「じゃ、健太郎さんは、女ならだれでもいいんだ。そういうことだよね。」

「いや、それは違うよ。この子いいなーって思う子にしかいわないよ。」

「そんで、その子が、ボクのことを好きになってくれるなら、ボクも好きになるんだ。」

「やっぱり、誰でもいいんじゃん。だって、私と恵子ちゃんは、タイプが全然ちがうよ。」

「そんなことよりさ、今度の日曜日デートしない？」（ごまかすな。）

「えっ？ごめんね。その日は、用があるの。」

「じゃ、その次の日曜日は？」（しつこいなー）

「その日もちょっと・・・最近忙しくてさ。」（ホントは暇だけどね。）

「そなら、いつならいいのさ？」

（普通なら、断られたなってわかるんだけどなー）

つづく　　次回、思わぬ展開に夏子もびっくり！